七年語りPHILOSOPHER’S STONE
15 飛ぶ子供

 

 マクゴナガル教授の居室はその人柄に合わぬ、女性らしく居心地の良いものとなっていた。

 勿論スネイプとは違うと思っていたが、しかし人を緊張させるようなところは似ているとダリルは思っていたので、聊か驚いた。ダリルがマクゴナガル教授に抱いている印象というものは、パッチワークの施されたクッションとも、ワイルド・ストロベリーの華奢なパターンや、柄の先にカメオの付いたティースプーンなどとは無縁のものだ。彼女の中でマクゴナガル教授は厳格な女教師でしかなかった。
 月曜にここへ来るよう言付けられてからは尋問される死刑囚のような気持ちでいただけに、この驚きはダリルの心を慰めてくれた。

 今は木曜日、初めての魔法薬学の授業からは約一週間が経とうとしていた。

 マダム・ポンフリーは優秀な校医だ。すっかり取り乱したダリルの話を根気よく聞いてくれ、優しく慰めてくれた。それで誰にも言わないでと懇願するダリルを説得して、彼女の寮監であるマクゴナガル教授に話を付けたのである。
 自分がスクイブだという話が人にばれたなどと知ったらルシウスやナルシッサの失望は如何程だろうと思ったが、少し冷静になればマダム・ポンフリーの説得が正しいことは痛いほど理解できた。このまま誰もに隠し通すことなど出来はしないというのがマダム・ポンフリーの言だった。それならいつか皆にバレても、こうして取り乱さないように準備をしておくべきなのだと、こんこんと繰り返したのである。
 兎に角マクゴナガル教授は自分の寮の生徒を悪しざまに扱ったりはしないという言葉を支えに、ダリルは頬を濡らす涙を拭った。

 マダム・ポンフリーは、ダリルのあまりの狼狽ぶりに週末を医務室で過ごす許可を出してくれた。ダリル自身もそれを望んでいたが――医務室に飛び込んできたフリント・フリントの顔を見て、彼女は自分が他人に半ば監視されているのだと思いだした。
 自分が週末を医務室で過ごしたらどうなるだろう。ほんの数十分医務室に居ただけで、スリザリンの生徒に知られてしまうのだ。きっと何かあると、また皆に嗤われるネタを増やすだけに過ぎない。そうなれば両親が落胆するのも、ドラコが一層離れていくのも明白だ。
 まだマダム・ポンフリーは心配そうにしていたが、ダリルは微笑みと共に医務室から去る旨・慰めへの感謝を口にした。
 そうしてフリントを伴って、金曜の美しい午後を当てもなく浪費したのである。

 ダリルの予想通り、ダリル・マルフォイが魔法薬学で酷い失敗をして医務室で泣いているのだという噂が流れていたらしい。
 マダム・ポンフリーの言葉に甘えていたらどんな噂が流れただろうと考えればぞっとする。マダム・ポンフリーの説得で絶対に隠し通さなければという考えは薄くなっていたものの、まだスクイブであることがバレて良い時期ではないとダリルは思った。
 フリントは入学してからの疎遠を軽い台詞で詫びてから、自分も魔法薬学は苦手なのだという的外れな慰めをくれた。相変わらず鈍い男だと思ったものの、その台詞はダリルがホグワーツに来てから初めて受けた好意的なものであった。教師を入れたってマダム・ポンフリーとフリントの二人だけである。ダリルが彼の手をとって感謝するのも当然と言えた。

 例え慰めが的外れでも、間違いなく入学してからの一週間ダリルへの興味を失っていただろうにせよ、また何かの思惑があるに違わなかろうが、良くない現実を引っ提げてきたとはいえ、パンジー達の嘲笑を受けた後では有難かったのだ。
 そりゃグリフィンドールに入る前ほどでなくとも、フリントはダリルを拒絶しなかったし、夏休みのパーティでの約束を忘れていないことを匂わせてくれた。秋の実りを仄めかす中庭でフリントと話し、ダリルは心から夏のパーティを懐かしく思った。
 自分がスクイブでさえなければ、こんな学校生活を送ることもなかった。組み分け帽子の台詞を受けて考え込まねば良かった。そうしたら自分は今頃スリザリンにいただろうし、ルシウスからの手紙に毎朝怯えることもない。ないだろうと、そこまで考えて我に返る。根本から正さなければならないのだと気付く。そうしなくては、結局父の手紙から逃れることは出来ないに決まっていた。
 いつものダリルだったらば「そういったって、如何すれば良いのよ」と思考がぐちゃぐちゃになってしまうところだ。しかしその日のダリルには光が見えていた。マダム・ポンフリーという大人の魔女がアドバイスをくれるのだし、フリントが自分にこうして興味を持ってくれたということはドラコやパンジー達と元鞘に戻る可能性が丸きりないようにも思えない。
 どこから間違ってしまったか分からない以上、正すべき根の在り処さえ定かではないけれど、頑張ればきっと何とかなる。大丈夫。
 思い切り泣いたあとの晴れ晴れとした表情でダリルはフリントに微笑んだ。

 ――とはいえ、光明が見えたことと、自分の劣等感を完璧な魔女に吐露しなければならない気鬱とは無縁だった。

 ダリルにとって彼女は厳格な女教師であると同時にハーマイオニーの同類であった。
 こういう、些細な浮き沈みを繰り返すだけで成績の向上が見込めないダリルと違って、ハーマイオニーは相変わらずの孤高を貫いていた。彼女を見ていれば一層劣等感が煽られると自覚してはいるものの、ハーマイオニー観察はダリルの日課となっている。
 そんな風に目で追っていればマクゴナガル教授とハーマイオニーが親しいのも分かる。面と向かって叱られたことがないにも関わらず、自分勝手な“引け目”からでマクゴナガル教授もまたダリルの苦手とする人物に分類されていた。

 マクゴナガル教授の呼び出しを受けて以来、ダリルは鬱々とした想像で心身をすり減らしていた。地下牢と言うではないけれど、教室のように無機質なマクゴナガル教授の居室で悪童か何かのように立たされる自分が容易に思い浮かぶ。
 それがパッチワークのクッションである。ウェッジウッドのティーカップである。可憐なカメオのついたティースプーンである。教鞭も教卓も、マクゴナガル教授の居室にはなかった。ダリルは、厳格な寮監の思いもがけぬ女性らしい趣味へ目を瞬かせると共にほっとした。
 マクゴナガル教授が普段デスクワークするのに使っているのだろう茶の机の向こうから覗くパッチワークのクッションは医務室でも見かけたものだ。マダム・ポンフリーの机の脇にあった籠のなかには沢山の端切れがあった。
 彼女と仲がいいのなら、びくびくしなくても良いのかもしれない――そう主のいない部屋を見回していたダリルは胸を撫で下ろした。
 相変わらず胸にあてた手はすとんと脇腹まで落ちる。牛乳は何の効力も発揮していなかった。その牛乳の霊験とて疑わしいものだ。胸囲を一センチ豊かにするために何ガロンの牛乳を飲むべきという研究結果がないのも怪しい。第一ハーマイオニーは然程牛乳をの、

「待たせましたね」
 ハーマイオニーの胸を思い出していると、後ろからマクゴナガル教授の声が響いた。
 やましいことをしていたのが見つかったかのように、ダリルの肩がびくりと跳ねる。ダリルを脅かすような何かをした覚えのないマクゴナガル教授はきょとんと、年若い生徒の焦りを見守っていた。ダリルは腰かけていた椅子から跳び上がって、振り向いた。
「いいえ――いいえ。お忙しいでしょうに、時間を作って頂き有り難うございます」
 ぺこりと頭を下げる。その挙動は全く良家の子女に相応しい優雅さに満ちていた。両親の躾のほどが偲ばれる。その躾が良くも悪くも彼女に大きな影響を与えているのだとは、マクゴナガル教授にも理解出来た。彼女は大人びた生徒だった。
「時間を作るも何も……生徒の相談事に付き合うのが私の最も重大な仕事です。お掛けなさいな」
 マクゴナガル教授はローブを翻すと、自分も席に向かう道すがらそう返した。ダリルはもう一度軽く頭を下げてから腰を下ろした。

 ダリルがマクゴナガル教授に対して強い関心を見せなかったように、マクゴナガル教授も彼女に対して興味を持ったことはそうない。尤も異質な生徒ではあるなと思っていたし、いつか騒ぎを起こすだろうなとも予感していた。
 純血の名家に生まれた子供でスリザリンに入らなかった生徒が騒ぎを起こさなかった試しなど一度としてなかった。
 それにしては騒ぎを起こすのが早いなと思ったものの、マダム・ポンフリーから聞かされた話を思い出せば全て納得が行った。

 マクゴナガル教授は携えてきた資料の幾つかをパラパラ捲り、ダリルは彼女の発言をじっと待つ。熱心に読みこんでいるというより、流し読みに近い速度であり、あっという間にひと束分読み終えてしまう。最後の頁を眺めながら浅いため息をついたかと思うと、口を開いた。
「マダム・ポンフリーから話は聞いています」
 きらりと、眼鏡の薄いレンズの奥でマクゴナガル教授の瞳が輝く。
「まず断言しておきますが、ホグワーツの入学名簿は魔力のない生徒を登録するような手違いをしません」
「でも、」私は一度も魔力を示したことがないんです。思わず反論しそうになったのをマクゴナガル教授が視線だけで封じた。
「とりあえず貴女が本当に魔力を示せないのか試すための方法を幾つか見つけてきました」
 杖は持ってきましたねという台詞からダリルの魔力測定が始まった。

 二時間を費やして絞り出された結論はとてもシンプルだった。

 ノーである。何って、そう言う他ない簡素さでネガティブな結果しかでなかったのだから、仕方ない。魔力は欠片も示されなかった。
 マクゴナガル教授は持ってきた資料に何かしら書きつけながら難しい顔をしている。ダリルは改めて「スクイブ」という言葉を背に負って、杖を握ったまま項垂れている。やっぱり自分にはホグワーツにいる資格がないのだ。
「私、家に帰ります」ダリルは髪を耳に掛けるふりをして、そっと涙を拭った。じわりと目じりに貯まるものを自覚して、口腔内を強く噛む。「きっとスペルが一文字間違っていたと思うんです――ダリルってよくある名前ですもの」
 悲しそうに微笑んで見せるダリルに、マクゴナガル教授の眉がきりりと吊り上った。
「マルフォイなどという気取った名字がこの世界に幾つあると思うんですか」
 マクゴナガル教授は教師としての平等な態度を忘れ、腹立ちまぎれにピシャリと言い捨てた。ダリルがびくりと肩を竦める。自分が魔力を示せないから、時間を無駄にしているから怒っているんだ。もう一刻も早く逃げ出したかった。
「でもお父様がその……」もごもごと、飽くまでも劣等感に浸りきった台詞を聞いて、いよいよマクゴナガル教授は立ち上がった。
「貴女は私のせ」
 ガシャンと何かが強く窓を叩いた。
 思わず二人して音源を探す。窓を掠めて行ったのは梟でも烏でも、双子達の悪戯グッズでもなく――棚引く黒髪、重力に踊らされて翻るマント、悪戯っぽく地面を見据えている緑の目――ハリーだった。

 マクゴナガル教授がぱっと壁時計を見やる。「マダム・フーチはもう生徒を箒に乗せているの?!」
 木曜日の午後の授業は飛行術だった。どうせ自分には乗れないから、丁度良いと思っていたのを覚えている。
 授業が始まるのは三時半、今は三時四十分だった。十分で騒ぐ生徒を整列させ、操作説明と解説を全て済ませられるものだろうか。大体ハリーは今まで一度も箒に乗ったことがないはずだった。彼がマグルの家庭で育ったらしいことは、ダリルも噂に聞いている。
 そこまで思考を巡らせると、ダリルは慌てて窓のほうへ駆け寄った。マクゴナガル教授が開け放たれた窓から身を乗り出すようにしてハリーを見つめている。その背後から、同じ熱心さでハリーを探す。ほんのちょっと後ろで寮監と同寮生が自分に注目していることなどまるで気づかないようで、ハリーは手の中にある何かへ視線を落とした。僅かに見える横顔がニコリと誇らしげに微笑したかと思えば、ハリーはビュっとダリルが今まで見た何よりも早い――光のように急降下した、地面に激突するスレスレで箒を引き上げて、悠々と着陸する。
 ダリルは窓枠をきつく握った。震える唇を動かす。
「すごい――凄いわ」
 ダリルがとびっきりの笑みを浮かべて叫んだ。「凄い、あんなに、あんなに……」ハリーを見つめるままに、ダリルははしゃいだ声を紡ぐ。それは普段の取り澄ました様子や、劣等感に諦めきっている彼女らしからぬ少女らしい響きだった。
「あんなに素晴らしい飛び手を見るのは、これで二人目です」
 マクゴナガル教授がダリルの言葉を引き取って、満足そうな声音で結んだ。
 興奮冷めやらぬ様子で窓枠から離れると、マクゴナガル教授はダリルににっこりと笑いかけた。ダリルもきらきらとした瞳で笑い返す。
「二人目なんですか、あんなに素晴らしい箒乗りを……先生はもう一人知っているんですか?」
 ダリルは感嘆のため息と共に問いかけた。ハリーのような箒の使い手がそう何人もいるのだろうか――しかも彼は生れて初めて箒に乗ったのだから! 全くクィディッチ選手になるべくして生まれたのだと言っても大げさではないだろう。
「ええ。もう一人は……とても優秀なチェイサーでした」
 嬉しそうに頷きながら、マクゴナガル教授はそわそわと扉のほうを見ていた。
 ダリルは勿論彼女が何をしに行きたいか悟っていた。先ほどの興奮ぶりからもこの寮監がクィディッチに掛ける情熱が少なくないことが明らかだ。ハリーを寮のクィディッチチームへ誘いに行きたいのだ。そうなったら――ハリーがそれを断らなかったら、いや断るはずがない。
「なんて素敵なのかしら」
「そうでしょうね」そこでマクゴナガル教授はちょっと澄ました顔をしてみせた。「勿論彼を入れたからといって――寮対抗戦を制することが出来ると――決まったわけでは」
「私、ここでお待ちしています」
 ダリルがそう言うや否やマクゴナガル教授は部屋を飛び出していった。

 ハリーがグリフィンドール寮のシーカー!
 なんて素敵なんだろう。なんて素晴らしいことだろう。ダリルはもう一度窓辺に寄り添うと、小さく見える群衆に微笑んだ。
 それはホグワーツに来て良かったとダリルが初めて心から思う出来事であり、グリフィンドール寮に組み分けられて良かったと実感した出来事だった。未だにハリーとは全く接点がなかったものの、彼の快挙が心の底から嬉しかった。
 元から人が箒に乗るのを見ているのが好きだったというのもあるが、やはりダリルにとってハリーは特別だった。
 闇の帝王を打ち負かしたからではない。彼が親切で、色々と苦労もしているだろうに明るく、スネイプの嫌味を受けても動じないところが素敵だと思った。それに、あの箒捌きと来たら……彼が生き残った男の子でなくとも、誰もが彼に憧れるに違いなかった。
 ハーマイオニーと同じか、それ以上に凄い。そんな生徒が集まるグリフィンドールって、本当に素敵だ。

 グリフィンドールは本当に素敵で、だから自分の駄目さが引き立つ。不意にここから彼らを見下ろす理由を思い出したダリルは、ハリーの箒捌きで思考の隅に追いやられた劣等感を思い出した。本当なら、自分もあの群衆のなかにいるはずなのだ。
 多分彼らと共に飛行術の授業を受けていたなら、ハリーの飛ぶ姿がどんなに颯爽としていて恰好良いかなんて気づかなかったはずだ。

 ホグワーツに残りたい。ダリルはこれまで以上に強く望んだ。彼を取り巻く同寮生達のなかに溶け込みたい。
 グリフィンドール寮生として立派にとまでは望まない、まともな魔女になりたかった。家に戻ればハリーの箒捌きを見ることは出来ないのだ。きっとこれからハリーが出る試合もあるだろう。それを見ることも出来ない。
「……嫌」ダリルはぎゅっと窓枠を握りしめた。「帰りたくない……ホグワーツに居たい。グリフィンドール寮生に、なりたい」
『ホグワーツの入学名簿は魔力のない生徒を登録するような手違いをしません』
 私、スクイブじゃないんだ。ダリルは縋るようにマクゴナガル教授の台詞を思い出していた。
 入学許可書にはきちんとダリル・マルフォイと綴ってあった。あれは私のものなのだ。ホグワーツが私を迎え入れてくれた。
「私は魔女だもの。だから、ホグワーツに入れたんだわ」
 ダリルは強張った声で、自分に言い聞かすよう呟いた。

 コンコンとノックの音が聞こえたのはその時だった。咄嗟にマクゴナガル教授が戻ってきたのだと思ったものの、あんまりに早すぎるし、それに自室へ入る時にノックなどするわけもない。部屋の主の代わりに出るのも変な気がして、黙ったまま扉を見つめているとギィと軋む音を立てながらおずおずと開いた。重厚な造りの扉からターバンが覗いている。
 ダリルは小耳に挟んだにんにく・ターバン説を思い出さざるをえなかった。鼻を押さえそうになったのを理性が留める。
「あ、あの、マ、マ、マクゴナガル、教授?」
「マクゴナガル教授は席を外しています」
「君、きみは」
「ダリル・マルフォイです」
「ああ、そ、そうそう。つ、つい――」
 うっかり忘れていたとでも言いたげな顔をしていたが、最初から覚えてなかったんだろうとダリルは思った。
「すぐ戻ってくると思いますので、時間に余裕があるようでしたらお待ちしては如何でしょう」
「い、いいいえ。そ、そ、の、私はこれから授業がある、か、から」
「その本を渡しに来たのですか?」イエスということだろう。クィレルはコクリと頷いた。「私から言付けておきますね」
「た、助かるよ」
 ダリルはクィレルの差し出した本を受け取った。本の題名には「憎いあいつの魔力を枯渇させよう!」という、馬鹿に軽いものであり、恐らくダリルのことを考えるためにマクゴナガル教授がクィレルの蔵書から貸してくれるよう頼んだのに違いなかった。
 ほんのちょっとでもスネイプに似ていると思ったことが今ではとても悔やまれた。こんなに良い先生はどこにもいない。

「クィレル教授はこういった呪いにお詳しくていらっしゃるんですか」
 教師に向かってあれは出来るかこれは出来るかと聞くのは不躾だったが、幸いクィレルは気にしている風もなく――尤も気にしていたとしても震えすぎていて表情の機微を見逃していただろうが――頷いた。
「せ、せ、専門ではない、が勿論修めている」
「人の魔力を封じる呪いについて、授業外の時間で教わりたいのですが、お忙しいでしょうか」

 最悪のケースは避けなければならない。ダリルはそう強く思った。
 

飛ぶ子供

 
 


七年語りPHILOSOPHER’S STONE